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令和元年度の下請取引適正化に向けた取組をまとめる【中企庁】 |
中小企業庁は8月20日、令和元年度の下請代金支払遅延等防止法(下請法)の執行状況、下請かけこみ寺事業の実施状況、取引条件改善に向けた取組をまとめ、公表した。
下請法の執行状況では、違反のおそれのある親事業者855社に立入検査等を実施、このうち706社に書面での改善指導を行った。内訳は禁止行為違反の「支払遅延」183事業所、同「下請代金の減額」133事業所、義務行為違反の「書面の記載事項不備・未交付」618事業所、同「書類(取引の経緯を記載する書類)の未保存」553事業所などが目立つ。
また、業種別違反件数(3年間の累計数)では多い順に、機械器具卸売業276事業所、生産用機
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業種別下請法違反の状況(クリックで拡大します) |
械器具製造業273事業所、金属製品製造業192事業所。印刷・同関連業は3年間の累計数が100を超えた15業種に含まれなかったものの、令和元年度は過去2年間の数を上回った(グラフの黄ライン参照)
下請かけこみ寺は中小企業が抱える取引上の悩み相談所として全国47都道府県に設置。元年度は相談員による相談受付9450件、弁護士による無料相談474件、裁判外紛争解決手続(ADR)の調停申立22件の実績を残している。
取引条件改善に向けた取組では、平成28年に公表した「未来志向型の取引慣行に向けて」の重点3課題に「知財・ノウハウの保護」「働き方改革に伴うしわ寄せ防止」の2課題を追加。取引調査員(下請Gメン)が全国の下請中小企業でヒアリングした内容を国の基準改正や業界団体にフィードバックを行うなど改善につなげるとともに、下請法違反の疑いがある場合は検査に移行している。元年度は4566件の聞き取りを行い、新課題の「知財・ノウハウの保護」では「親会社が立ち合いと言って工場見学し、自社のノウハウをもっていかれて内製化されてしまった」(印刷)、「働き方改革に伴うしわ寄せ防止」では「金曜日に仕事を発注し“土・日曜日にやれ”と言われた。単価の上乗せは認められなかった」(電機・情報通信機器)などの事例を把握した、という。
なお、詳しくは経済産業省のWEBページをご確認ください。
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参考:印刷業における下請適正取引等の推進のためのガイドライン(平成31年3月29日改訂) |
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