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正札シール組合行政等からのお知らせ【全国中央会】4月の中小企業月次景況調査を発表
4月の中小企業月次景況調査を発表【全国中央会】
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 全国中小企業団体中央会はこのほど、「4月の中小企業月次景況調査」(令和2年4月末現在)を発表した。
 同調査は各都道府県中央会が委嘱した情報連絡員(それぞれの地区・業種を代表する中小企業組合の役職員約2600名)から報告される景況(前年同月比)をもとに毎月集計しているもので、4月のDI(景気動向指数)は「景況」「売上高」「収益状況」「販売価格」「取引条件」「資金繰り」「設備操業度」「雇用人員」「在庫数量」の9指標すべてが悪化している。新型コロナウイルスの発生により2月以降の景況DI水準は大きく下降しているが、4月はリーマンショック発生時の水準を下回るインパクトとなり、景況悪化の大きさを示す結果となっている。
 同中央会では「4月末時点では、ほとんどの業種のDIがマイナスとなり、新型コロナウイルスの影響の深刻さが窺える。緊急事態宣言による経済停滞の影響から主要3指標に加えて、資金繰りや設備操業度も落ち込んでいる。業種を問わず、先行きを不安視している声も多く、今後さらなる落ち込みを懸念する声も多い」と分析している。
  印刷業の景況
  印刷業に関しては、「景況」DIが15・2ポイント、「売上高」DIが186ポイント、「収益状況」DIが202ポイントといずれも大きく悪化(すべて前月比)。「収益状況」が非製造業を含めた19種類の全業種で最大の下げ幅となったのをはじめ、「景況」「売上高」とも業種別の中でマイナス幅が目立っている。これは「新型コロナウイルスの影響からイベントの中止・延期や、パンフ・チラシの配布中止等の影響」が大きく、景況(前年同月比)でも全業種の中で最大の91・8%が悪くなったとみている。
 印刷業関連の情報連絡員からは、「売上高、収益状況について、商業印刷系は減少、パッケージ系は増加、トータルで不変となった」(富山県)との報告があるものの、「印刷業界においても新型コロナ禍の影響は、過去に経験のない非常に深刻な状況である。先行きが不透明というより確実に厳しい業況が続くと思われる」(三重県)、「新年度のイベントの中止や受注済みチラシ等のキャンセルがあり、売上は確実に落ち資金繰りには困っているが、借入れは不安というようなしんどい状況」(滋賀県)、「イベント等の中止・延期に伴う発注のキャンセル、営業活動の自粛による業績へのダメージは深刻で、飲食業や小売業、旅行業、運輸業、宿泊関連、商業・娯楽施設などと取引の多い会社は打撃を被っている」(兵庫県)などと厳しい状況が示されている。秋田県の連絡員のような「小規模事業者ほど大変な状態になっている。今後、組合員も含めて得意先の倒産、廃業が心配される」と悲観的な見方も出ている。 
 
 なお、本調査の詳しい報告は、全国中央会のウェブサイトにてご覧になれます。