全日本シール印刷協同組合連合会(=全日シール連、田中祐会長)は5月30日、東京・上野の上野精養軒で、加盟全9協組(委任1協組含む)が出席して、「第63回通常総会」を開催し、新旧年度事業ならびに収支予算などの4議案を原案通り承認可決した。
総会はリアルで実施したが、恒例の協賛会との懇親会は新型コロナウィルスの感染状況も踏まえ、開催を見送った。
なお、総会に先立って、田中会長は次のようにあいさつをした。
「これからのキーワードは『カスタマーサクセス』。これはインターネットの世界に限らず、あらゆる産業、あらゆる事業に通ずる考え方だ。お客さまの成功を願って、われわれの行動を変えていく。
これをシール・ラベル業界に置きかえると、われわれのお客さまであるブランドオーナーに喜んでもらうのはもちろんだが、そのお客さまの成功を願うということは、さらにその先の実際のユーザーのことまで考えようということ。
例えば、食品のラベルであれば、それが貼られている商品をスーパーなどで購入する消費者のことまで考える。
工業系のラベルでも、メーカーに直接納めているが、その先のユーザーまで考えてラベルを作っていく。そのためにも設計段階から参加し、さまざまなアドバイスをさせてもらい、使用後の廃棄の際には、より廃棄しやすい素材の選定もして、結果として環境配慮にもつなげていく。
こうした価格以外の価値をいかにお客さまに提供し、それによってお客さまとウィンウィン(Win-Win)の関係を築いていく。これからの大インフレ時代にも通用する考え方ではないかと思う。
明るい未来のために、『カスタマーサクセス』を取り込み、組合員全員がハッピーになれるような組合活動につなげていければと思っている」