明けましておめでとうございます。旧年中は当組合に格別なるご支援、ご協力を賜り、心より御礼申し上げます。
令和5年の年頭にあたり、一言ごあいさつを申し上げます。
少しでも明るい兆しを模索し続けた昨年でしたが、資材価格の相次ぐ値上げ、エネルギー価格の高騰など、新型コロナウイルスとの戦いで疲弊した私たちに追い打ちをかけるような厳しい経営環境でした。
先行きを不安視し、事業の縮小や廃業を決断された同業者仲間も少なからずいらっしゃったと聞いています。コロナ前から誰もがうすうす感づいていた「需要と供給のアンバランス」がコロナと原材料の高騰によって一気に表面化し、壮大な「椅子取りゲーム」がすでに始まっていると私は見ています。
そのような中でいかにして生き延びていくか。すべての組合員に効力がある「処方箋」は、残念ながら見つかりそうにありません。しかしながら間違いなく言えることは、「適正価格で商売しないと、早晩自滅する」ということではないでしょうか。
「価格転嫁」の「転嫁」は「責任転嫁」の「転嫁」のようで、個人的にはネガティブな印象をぬぐえません。このため私は「適正価格による適正利潤の追求」が肝要であると考えます。価格以外の付加価値をいかにして見出し、それをいかにして顧客に伝えていくか。この付加価値を見出す力=戦略立案能力と、顧客に伝える力=営業・マーケティング力の向上が急務です。私たち中小零細企業が最も苦手な部分であるだけに、今から最も注力すべき分野ではないでしょうか。
このようなことを考えながら、参加する組合員全員が脳ミソに汗をかき、新たな活路を見出すための道場となる。そんな組合活動を目指してまいります。
最後になりましたが、皆様方のご繁栄とご健勝を祈念いたしまして、新年のごあいさつとさせていただきます。
東京都正札シール印刷協同組合
理事長 田中 祐